着物業界を活性化させる方策、提言したいこと

『着物って楽しい!』
~ 生徒さまに、寄り添って ~
東京都中央区月島の着付け教室『きものスマイル秋桜-cosmos-』主宰の梶原淳子です。銀座から地下鉄で5分、東京メトロ有楽町線・都営大江戸線の月島駅より徒歩3分の個人教室で、コミュニケーションを大切にした、じっくり丁寧なプライベートレッスンをしています☺

今の状況

【2020年8月9日投稿】

こんにちは。
猛暑日が続きますね。
今週いっぱいはお盆休みということで
当着付け教室は夏休み休講となります。
ここまで暑いと、夏着物も着たくなくなります…泣

さて、今夏は
夏のイベント、お祭り関係がすっかりなくなり、
浴衣の季節でしたが、
街にはその姿はまったく見られません。
オリンピックも延期になり、
コロナのこともあり、
外国人観光客もまったくいませんね。

こんな中、
みなさんご存知の通り、
着物業界、呉服業界
それに関係する生産者、製作者、小売業者
私たち着付け教室運営者も
大きな打撃を受けています。

コロナが収束するまで、
ずっとここままの状況が続くのでしょうか。
ワクチンが出回り、
経済も活性化し始め、景気がよくなるまで
何年かかるのでしょうか。

どうにか、知恵を絞らなければなりません。
こんな時だからこそ、
今まで、景気が良かった時に考えつかなかったことを
考え、実現させ
新たな道を見出し
業界全体を底上げしていかなければならないような気がします。

ターゲットの着物を着る人たち ➜ すっかり抜けている層がある

ところで、
唐突ですが、
今、着物を着る人たちというのは
どのような分野の人たちなのでしょうか。

(正しいかどうかわかりませんが、ざっと考えてみました)

【お仕事系】
☑接客・サービス業(旅館、料亭、高級クラブ、呉服店、着付け講師など)
☑芸能・舞台関係(芸能人、役者、舞台人、演者など)

【プライベート系】
☑自分のファッションとして(お出かけ、お食事、歌舞伎鑑賞など)
☑お稽古ごと(着付、茶道、華道、日舞、和楽器演奏など)
☑行事(式典、冠婚葬祭など)

お仕事系の人は、
必要に迫られて、という感じが
なんとなくします。
仕事だから、着ています、みたいな。

プライベート系は
自分で着ることを選択している人たち、
積極性がお仕事系よりあるかなと思います。

さて、
こう並べてみると、
なんだか抜けている層が
あるような気がしました。

それは・・・

サラリーマン、OLたち

です。

いわゆる、
オフィスワーカーたち。

この人たち、
すっかり、着物(和服)を着る人達として
除外されていませんか?

というより、
着物を着る対象ではないよね、

私たちは、
思っていませんか。

はなから対象外にしている。

頭から決めつけている、
そういう固定概念をもっている、

思うんです。

会社勤めの人が和服で出勤してはダメ?

もちろん、
男性は、スーツ・ジャケットにネクタイ、ビジネスシューズ、ビジネスバッグは定番ですね。
というより、
これがビジネスの礼装、
TPO的にも、正論。
女性は、
スーツ・ジャケット着用でビシっと決めたり、
パンプスやフラットシューズ、お仕事用バッグなど、
いわゆる
オフィスカジュアル、オフィスコーデ。
服装規定にもあるから
従わなければならないんですよね。

でも、
どうして、ビジネスコーデに
和装はないのでしょうか。

和装を入れては、いけない・・・?

少なくとも、
私のOL時代、
着物でお仕事してみたいと
言っていた人は
何人かいましたよ。
私も、週に1回くらい、
ビジネスっぽいカラーの着物で
仕事してみたいと思いました。

だから、需要はゼロではないです。

会社ルールで
NGなんでしょうか?

会社としては「和服は想定外です」

あくまでも
一人の方の意見です。

その方は、
その人は、
夫です。
某会社の総務・人事の責任者をしています。
夫に聞きました。
「社員さんが和服で出勤してもいいですか?」

回答:
「考えたことがない。」
「想定外のことだからわからない。」
「そもそも着たい人はいないのでは?」

そうですか・・・。
そもそも
ビジネスには
「和服はありえない」
ということでしょうか。
(コスプレ状態に思われている…?)

国や自治体で、会社に「和服OK」と呼びかけをしてくれないだろうか

たしかに、
普通、会社のビジネスコーデに
和服が出てくることはあり得ませんね。
おっしゃる通りです。
その通りです。

そして、私たち着物業界の人間は
ただ自分たちの業界の活性化のために
無理くり、企業に対し、
「和服OK」って社員に言ってください、
っていうのも、わがままな感じ。

でも、
新しい活路を見出さないと、
私たちも頭打ちです。
だから、
新しい着物人口を
つくりたい。

なので、
チャレンジを許してほしいのですが…

もし、
チャレンジをしてもいいなら、

国や自治体が
会社に対し、
「日本の伝統衣装である着物も、
ビジネス上着用OKということにしていきましょう。」
と、
そういう一声をかけてくれないかな、
または、
来年のオリンピックに向け
日本の個性的なビジネスファッションとして、
「和服もOKという風土にしていこう」というキャンペーンを
売ってくれないかな
そういう
働きかけを
国にしたいと
思っています。
(大きく出たね!)

国が、クールビズを広めたときは、
環境問題があったので
国も本格的に呼びかけ続けてきましたが、
(もちろん、着物文化は環境問題と比較にならないかもしれませんが)
コロナ禍、
ひとつの衣装文化、業界を守るために、
ひとこと、
企業に言ってくれると、
全然ちがうのにな、と
思ったりします。

オフィスの中でもなじむ、今人気の着物カラーで仕事をすれば

最近、人気の着物の色って知っていますか。
悉皆屋(着物のクリーニング屋さんみたいなお店)さんから聞きましたが、
「グレー」
だそうです。

古い着物を洗い張りし、色を染め変える時、
多くの人が、最近
「グレー」
にしているそうです。

一昔前にはなかった傾向らしいですよ。

要するに、
グレーって
ビジネススーツ色なんですね。

社会になじむ色

ということでしょうか。
そんな色を
求めている人が
以前より増えているっていうことではないでしょうか。

グレーの着物に白っぽい帯、
羽織りはダークグレー、など、
お洒落なビジネスカラーの着物が
今はたくさんあります。
社会に、
本当に馴染みそうです。

(私が購読しているアメブロの、とある60代の女性は
毎日着物で仕事をしていらっしゃいます。
ビジネスカラーのステキな着物で
オフィスの中でも全く浮いていない感じです。
たぶん、大学の先生かな)

さて、
もし、このように
お洒落でかっこいいビジネスカラーの着物で
お仕事をする人が増えたら、着物業界はどうなるでしょうか。

① 着物を作る人、売る人にとって良いことずくし。
生産者、製作者(作家含む)、販売者など
業界全体が活性化される。

② 着付け教室も活性化される。(廃業する着付け講師、着付師がいなくなる)

③ 着物、浴衣イベント・ショー等が増え、
その宣伝効果によりますます着物人口が増え、業界とその関連業界が元気になる。

④ 今までひそかに和服で仕事をしたいと思っていた人の夢がかなう。自分自身の満足度が上がる。(仕事もモチベーションもあがるかも)

⑤ 外資系、外国人相手に営業をしている人などが和服を着て仕事をすることにより、クライアントに喜ばれるかもしれない。(一般企業でこれを行うっていうところが新鮮!)

すてきなことばかりではありませんか!

変わるのは、今

今だからこそ、
この、
ぽっかり抜けていたターゲット層に
呼びかけ、
触発し、

企業に、
社会に、
新しいムーブメントが生まれれば
いいなと思っています。

「お国からの一声」

やっぱり必要です・・・!

(そうしないと、
企業は動かない~
同調気質の日本は、特にそう)

だから、
着物業界の人たちは、
今、少ないパイを取り合っている場合ではなく、
一致団結し、
国に提言し、
業界のために、
ムーブメントを起こす必要があるのではないかと思っています。

(よくわからないけど)着物業界の代表の方、(だれか本当にわからないけど、)
署名でもなんでもいいから
意見を
文科省(経産省かな?)に提出するなりなんなりして、
新しいターゲット層を
創り出しませんか?



本日のブログは長くなりましたが、
いち着付け講師の意見として
さらっと
軽く、
スルーするくらいに
お読みいただけましたら幸いです・・・。

 

元気になれ!着物業界~!

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『生徒様、お客様一人一人に寄り添って』教員歴19年、日本文化に長年携わり、現在は着付講師・着付師としてサービスを展開中|東京都中央区|マンツーマン指導個人着付け教室代表

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